中間省略登記…できる? できない?

司法書士として日々さまざまな相談を受けていますが、なぜかそれぞれまったく別々の方から同じようなお話を立て続けに頂くことがあります。

昨年末から年明けにかけて、なぜか“中間省略登記”がキーワードとなるご相談をいくつか頂きましたので、ブログにちょっと書いてみたいと思います。

中間省略登記とは?

不動産の登記は、原則として、実際の権利変動の過程を忠実に反映させる必要があるものとされています。

例えば、不動産がAさんからBさんに、BさんからCさんに移転した場合は、「A→Bへの所有権移転登記」を行い、「B→Cへの所有権移転登記」を行う必要があります。

上記の場合、「A→Cへの所有権移転登記」を行うことはできないのです。

しかし、不動産登記法の改正前は、主に中間者であるBにかかる登録免許税や不動産取得税を逃れる目的で「A→Cへの所有権移転登記」というのが行われることがありました。

このように中間の登記を省略する方法が“中間省略登記”と呼ばれています。

昔は中間省略登記ができた?

「昔は中間省略登記ができた」という認識を持たれている方も多くいらっしゃるのですが、法務省の見解は「そもそも昔(不動産登記法の改正前)から中間省略登記はできなかった」ということになっています。

このあたりは掘り下げると難しいお話になってしまいますので、詳しくは他の司法書士さんや弁護士さんのブログ等をご確認ください。

法務省の見解を要約すると「昔から中間省略登記は認めていなかったが、手続上できてしまっていたので、それが横行していた。」ということになります。

不動産登記法の改正により、昔のような(課税逃れ目的での)中間省略登記はできないということが明文化されました。

中間省略登記を行う方法がある?

しかし現行法下においても、以下の2つの方法によれば、直接「A→Cへの所有権移転登記」を行うことが可能です。

(1)第三者のためにする契約、による方法
(2)買主の地位の譲渡契約、による方法

上記の2つの方法は、実体としても直接AからCに所有権が移転するため、当然に登記も直接AからCに移転することが可能です。

ちなみに、これらの方法を選択するには、契約の段階から「第三者のためにする契約」や「買主の地位の譲渡契約」を前提とした準備、契約書の作成を行う必要があります。

単純にA→Bへの売買契約書と、B→Cへの売買契約書を作成したうえで「A→Cへの所有権移転登記」を…ということはできません。

あくまで「第三者のためにする契約」や「買主の地位の譲渡契約」によるものであるから、中間者を省略して登記ができるということなのです。

中間省略登記という言葉の定義

「第三者のためにする契約」や「買主の地位の譲渡契約」に基づいて、中間者を省略して行う登記は一般的に「新・中間省略登記」と呼ばれています。

このあたり言葉の使い方や、各自がイメージする言葉の定義が異なるために「中間省略登記はできなくなった」とか「いや、中間省略登記はできるようになったのだ」とか、無用な混乱が生じているように思います。

私も「第三者のためにする契約」と「買主の地位の譲渡契約」、それぞれ何件か関与していますが、これらによって中間者を省略して登記を行うことはできます。

中間省略登記を検討している方は、契約締結前にお近くの信頼できる司法書士にご相談頂くことをおすすめします。

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